2011年6月30日木曜日

IC-R75音質改善後の受信音

先日実施した IC-R75の音質改善後の受信音声です。


R.JAPAN 9695kHz June 30,2011 1228UTC 2128JST
IC-R75 IF Filter WIDE = [9M 15kHz,  455k 6kHz]

改造前の状態なら、受信音がバリバリ割れている信号レベルですが。 改造後は強力な局でも、聞きやすい音質になりました。

2011年6月25日土曜日

IC-R75の音質改善

IC-R75

IC-R75は全体としては良い受信機なのですが、IF以降のオーディオ周辺の問題を抱えているようです。たとえば、強力な信号を受信した時の音は割れるような歪んだ音になってしまい、とても残念な気持になります。そこで今回、音質改善のための改造を行うことにしました。

この改造内容については、藤原さんのWebサイト The Art of Analog Circuits 「ICOM IC-R75 改造記」を参考に行いました。

今回の改造箇所

改造箇所は「ICOM IC-R75改造記」の記事に書かれている内容から以下の3点について行いました。

  • 「1.2 低周波フィルタ」のフィルタ特性の変更のためコンデンサ交換

  • 「9. 強信号での音の歪み」の改善。抵抗追加によるゲイン調整

  • 「10. 低周波フィルタの設計間違い」の改善策 Case-4

画像のクリックで拡大します

上の画像は改造箇所の周辺です。今回の改造では手持ちの部品を活用したので、1/4W抵抗も大小のサイズが混載しています。例えば 39 kΩは、33 kΩと 6.2 kΩをシリーズに組み合わせて実装しました。さらに 820 pFは、330 pFと 470 pFをパラにして 800 pFとして使っています。

また、この改造はチップ部品相手の作業となります。そのため、手持ちのディスクリート部品を活用しようとせずに、素直に 1608 サイズのチップ抵抗を買ってから作業するべきだったと、作業の途中で思い直すことしきりでした。

さらに、作業対象が小さく込み入った部分なので、ここでは拡大鏡なしでは作業できませんでした。特にコンデンサ交換の箇所は作業スペースが狭いので慎重に作業する必要があります。

作業終了後に半田づけの最終確認をして電源 ON 、下の画像は「Radio JAPAN」を受信中の様子です。

この改造で強力な受信レベルの信号も、音が割れることなく聴きやすくなりました。貴重な情報を公開してくださった藤原さんに感謝します。ありがとうございます。

(20110704追記)

受信音をアップしました。 IC-R75音質改善後の受信音



ご注意!

改造すると保証が効かなくなります。また、改造に失敗すると修理のための費用が必要になりますので十分に注意してください。