2013年12月20日金曜日

Windows UpdateのCPU使用率が長時間100%になる

これは、ここ数ヶ月間の WindowsXP の月例 Windows Update で起きている、CPU使用率が長時間 100% になる現象です。この問題は WindowsXP をシングルコアCPUで使用している環境で発生するようで、長時間 CPU 使用率が 100% の状態が続き、その間のPC動作が非常に重くなり通常操作が困難な状態になってしまいます。またこの現象は Windows Update が終了すると収まります。

先月までは「古いPCだから仕方が無いなぁ」と諦め状態でこの現象を受け入れていましたが、今月の症状は、先月に増して長時間に感じたので解決策を調べてみました。分ったことを次月に役立てることができるように書き留めておきます。

原因は

「Internet Explorer の累積的なセキュリティ更新プログラム」の検出処理に起因する問題とされています。

対策は

「Internet Explorer の累積的なセキュリティ更新プログラム」を事前に単独インストールすることで回避できるようです。

方法は

実際に私が行った手順を次に掲げます。

  1. Windowsの自動更新を無効にする

    自動更新が始まるとSvchost.exeの CPU 使用率が 100% になってしまい操作に支障をきたすため一時的に無効にします。

  2. 適用する更新プログラムを取得する

    1. マイクロソフトのセキュリティパッチ情報

      マイクロソフトのセキュリティ TechCenter のウェブサイトに行き最新セキュリティ情報から、適用する更新プログラムの情報を調べます。項目のタイトル名は、例えば当月なら「2013 年 12 月のセキュリティ情報」です。

      セキュリティ TechCenter:
      http://technet.microsoft.com/ja-jp/security/bb291012.aspx

    2. 当月の「Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム 」の番号を調べる。

      例えば、2013年12月の場合は

      Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム (2898785) このセキュリティ更新プログラムは非公開で報告された 7 件の Internet Explorer に存在する脆弱性を解決します。・・・(以下省略)
      なので、番号は2898785です。

    3. 該当する更新プログラムを取得する。

      更新プログラムは Microsoft Update カタログか、Microsoft ダウンロード センターから取得します。

      例えば、更新プログラム番号が2898785WindowsXP用を検索するなら、キーワードにKB2898785 XPと入れて検索します。

      検索結果は複数表示されます。使用している CPU が x86 か x64 でファイルが違います、さらに適用する Internet Explorer バージョンでも IE6 IE7 IE8 用でファイルが違うので注意が必要です。ここから、使用環境に適合した更新プログラムをダウンロードします。

  3. 個別にIEの更新を適用する。

    先ほどダウンロードした更新プログラムを単独で実行しインストールします。

  4. Windowsの自動更新を有効に戻す。

    自動更新を行うため有効にします。

  5. 自動更新を行う。

    Microsoft Updateを実行し通常の自動更新を行います。事前に「Internet Explorer 用の累積的なセキュリティ更新プログラム 」を個別インストールしておくことで、自動更新がスムーズに進みました。

少し手間がかかりますが、今月はこの方法でうまくいきました。WindowsXP の残り期間も後わずかなので、そろそろ Windows7 へ移行する準備に取り掛かろうと思っています。



参考
「Windows XP や Windows Server 2003 環境において、Windows Update 実行時に Svchost.exe の CPU 使用率が 100 % となる、時間を大幅に要する」:日本マイクロソフト セキュリティ サポート部門 WSUS 担当チームのブログ

2013年12月16日月曜日

Firefox26.0 がリリースされました。

デスクトップ版Firefoxのダウンロード
http://www.mozilla.jp/firefox/download/
デスクトップ版Firefoxのリリースノート
http://www.mozilla.jp/firefox/26.0/releasenotes/

デスクトップ版Firefox、今回の更新では

新機能では、Flashを除くすべてのプラグインの起動にクリックが必要になり、webサイト上でプラグインを有効にするかどうかを選択できるようになりました。 他のプラグインの場合も同様に、アドオンマネージャで「実行時に確認する」を設定することで管理できるようになります。



開発ツールの更新と追加された機能では



インスペクタ

CSS擬似要素のプロパティを見ることができるようになりました。



デバッガ

キャッチされなかった例外でデバッガを一時停止できるようになりました。



webコンソール

webコンソールでのテキスト選択が容易になりました。



レスポンシブデザインビュー

3つの機能が追加改良されています。

  • タッチイベントのシミュレート:
    マウスイベントをタッチイベントに変換します。必要な場合はページを再読み込みします。
  • スクリーンショット:
    レスポンシブデザインビューのスクリーンショットを保存します。
  • 精密なリサイズ:
    Ctrlを押しながらマウスを操作することで精密なリサイズが可能になります。


開発ツール画面の拡大縮小が可能になりました。

拡大はCtrl + +、縮小はCtrl + -、拡大縮小のリセットはCtrl + 0です。

2013年12月3日火曜日

TiddlyWikiをレスポンシブデザインぽくする

いろんなメモを手軽に書きとめておくのに、とても便利なツールが TiddlyWiki です。 使い始めて 2 年ほどですが、今では便利で手放せないツールになっています。

( 追記:Dec 22, 2014
   現在は最新版の TiddlyWiki5 と区別するため、 TiddlyWiki Classic と呼ばれています。
  http://classic.tiddlywiki.com/ )

半年前にノート PC を新調(Windows XP のサポート終了が近づき止むを得ず。)して、画面サイズがスクエア液晶からワイド液晶に変わったことで TiddlyWiki の使い勝手に影響が出てきました。 その理由は画面幅が広がったのをいいことに、ウインドウを左右に並べて使うことが増えたからです。

(余談ですが、そんなに広い画面ではありません。 14 インチ 1024 x 768 から 14 インチ 1366 x 768 に変わっただけなので、物理サイズでは縦寸法が狭くなり横に広がった感じです。使い始めの時は少し後悔しましたが最近はだいぶ慣れました。 Retina ディスプレイの 15 インチ MacBook Pro がほしいです。)

TiddlyWiki の画面レイアウトは標準で 3 カラム構成です。画面左から 「メインメニュー」、「tiddlerコンテンツ」、「サイドバー」 とレイアウトされています。画面幅いっぱいにウインドウを広げて使うときは問題ないのですが、ウインドウ幅を狭めて使うときには左右のカラムがとても邪魔になります。 というのも、画面幅に応じて変化するのは中央の「tiddlerコンテンツ」の領域なので、幅が狭くなると使いづらくなってしまうのです。 

幅 600 px だとこんなかんじです。 ウインドウ幅の半分以上がメニューとサイドバーに占領されてしまいます。

そこで、ウインドウサイズに合わせてカラム数を可変するようにしてみました。  方法は、カスタムスタイルシートに css を追加、メディアクエリーでウインドウ幅に応じたメニューの位置やカラム数を変更しています。 ブラウザは Firefox を使用しています、IE8 だとうまく動かないかもしれません。

手順

  1. サイドバーの隠し tiddler タブMore-Shadowedから「StyleSheet」を開きます。

  2. 開いた「StyleSheet」に以下の内容を追加します。

  3. /*{{{*/
    #sidebar {
        right: 10px;
    }
    @media screen and (max-width: 1000px) {
      .headerForeground {
        padding: 1em 0px 1em 1em;
      }
      .headerShadow {
        padding: 1em 0px 1em 1em;
      }
      #mainMenu {
        float: right;
        width: 20%;
        text-align: left;
        position: relative;
        line-height: 1.4em;
        padding: 1em 0.5em 1em 0.5em;
        font-size: 1em;
        margin-right: 5px;
        margin-top: 10px; 
      }
      #sidebar {
        float: right;    
        right: 10px;
        width: 20%;
        margin-top: 130px;
        line-height: 1.4em;
        padding: 1em 0.5em 1em 0.5em;
        font-size: 0.9em;
      }
      #displayArea {
        margin: 1em 1em 1em 1em;
        float: left;
        position: absolute;
        width: 75%;
      }
      img{
        max-width: 100%;
        height: auto;
      }
    }
    @media screen and (max-width: 760px) {
      .header {
        height: 50px;
      }
      .siteTitle {
        font-size: 2em;
      }
      .siteSubtitle {
        display: none;
      }
      #backstageButton {
        top: 22px;
      }
      #mainMenu {
        float: left;
        width: 45%;
        text-align: left;
        margin-left: 10px;   
      }
      #sidebar {
        display: none;
      }
      #displayArea {
          margin-top: 0px;
          float: left;
          position: relative;
          width: 97%;
      }
    }
    /*}}}*/
    

これで、ウインドウサイズに合わせてカラム数を可変できるようになりました。 ただし、このままでは「サイドバー」にアクセスしづらいのでメニュー表示用の tiddler を作成しておきます。


メニュー表示用 tiddler を作成

  • 新規 tiddler を作成します。
  • 作成する tiddler のタイトル

    menu
    

    コンテンツに以下を追加します。

    <<search>>
    
    <<closeAll>> <<permaview>> <<newTiddler>> <<newJournal "DD MMM YYYY" "journal">> <<saveChanges>> <<slider chkSliderOptionsPanel OptionsPanel "options »" "Change TiddlyWiki advanced options">>
    
    <<slider chkSideBarTabsPanel SideBarTabs "SideBarTabs »" "View SideBarTabs">>
    

上記 menu をメインメニューに追加します。

  1. サイドバーの隠し tiddler タブMore-Shadowedから、「MainMenu」を開きます。

  2. メインメニューに 「menu」 へのリンクを追加します。

  3. [[menu]]
    

これで、画面左上のメインメニューのリンク「menu」から「サイドバー」にアクセスできるようになります。


画面レイアウト

ウインドウサイズを変えると、こんなかんじになります。


3 カラムレイアウト


2 カラムレイアウト


1 カラムレイアウト

追記:May 29, 2014
実際の動作がわかるように tiddlyspot に登録しました。 babooshka.tiddlyspot.com で確認できます。

追記:Jul 07, 2016
その後の改良版はこちら icm7216.github.io/MyTiddlyWiki/ に置いています。




改良その1:使いやすいタブメニューにする

上記のメニュー tiddler は、メニューコンテンツをひとつの tiddler に纏めただけなので見た目があまりよくありません。 そこで「tabsマクロ」を使って、タブメニューにしてみました。

TiddlyWiki の組み込みマクロ「tabsマクロ」は、タブを使って tiddler を表示するときに便利な機能です。 このマクロはとても便利なのですが、切り替えるタブごとに表示する tiddler を作る必要があります、そんなわけでチョト面倒です。 そんなときは「PartTiddlerPlugin」を併用すると、ひとつの tiddler だけでタブを実現できます。

上画像のタブメニューはこのような記述になっています。 前半部分は表示するタブのための記述、後半部分はタブを選択したときに表示する内容の記述です。 先ほど作った「menu」tiddler を書き換えて使います。

<<tabs txtMenuTab
  "file" "newTiddler  saveChanges" ./menu1
  "search" "search" ./menu2
  "SideBarTabs" "View SideBarTabs" SideBarTabs
  "about" "about" ./menu3
>>
<part menu1 hidden>
!File Menu
@@color:#000;background-color:#FFF;
<<newTiddler>> <<newJournal "DD MMM YYYY" "journal">> <<saveChanges>> <<closeAll>> <<permaview>> <<slider chkSliderOptionsPanel OptionsPanel "options »" "TiddlyWiki options">>
@@
</part>
<part menu2 hidden>
!Search Menu
<<search>>
</part>
<part menu3 hidden>
!about
[[TiddlyWiki|http://www.tiddlywiki.com/]] version <<version>>
</part>

同じタブメニューを「PartTiddlerPlugin」を使わずに、個別に tiddler を作るとこのようになります。

  • タブメニューmenuのtiddler
  • <<tabs txtMenuTab
      "file" "newTiddler  saveChanges" menu1
      "search" "search" menu2
      "SideBarTabs" "View SideBarTabs" SideBarTabs
      "about" "about" menu3
    >>
    
  • menu1の表示用tiddler
  • !File Menu
    @@color:#000;background-color:#FFF;
    <<newTiddler>> <<newJournal "DD MMM YYYY" "journal">> <<saveChanges>> <<closeAll>> <<permaview>> <<slider chkSliderOptionsPanel OptionsPanel "options »" "TiddlyWiki options">>
    @@
    
  • menu2の表示用tiddler
  • !Search Menu
    <<search>>
    
  • menu3の表示用tiddler
    !about
    [[TiddlyWiki|http://www.tiddlywiki.com/]] version <<version>>
    

タブが増えれば、同様に表示用の tiddler も増えることになるので、この「PartTiddlerPlugin」の便利さがよくわかりますね。

「PartTiddlerPlugin」はこのリンクからインポートできます。
abegoExtensions - UdoBorkowski's Extensions for TiddlyWiki


改良その2:タブメニューに、よく使うタグを登録する

TiddleWiki のタグ機能は tiddler の分類にとても便利です。 よく使うタグをこのメニューに登録しておけば、tiddler へのアクセスが便利になります。

たとえば、タグ名「memo」を登録する場合ならこのように記述します。 タグ名の一覧表示には「listマクロ」を使っています。

<<tabs txtMenuTab
  "file" "newTiddler  saveChanges" ./menu1
  "search" "search" ./menu2
  "SideBarTabs" "View SideBarTabs" SideBarTabs
  "about" "about" ./menu3
  "memo" "memo" ./menu4
>>
<part menu1 hidden>
!File Menu
@@color:#000;background-color:#FFF;
<<newTiddler>> <<newJournal "DD MMM YYYY" "journal">> <<saveChanges>> <<closeAll>> <<permaview>> <<slider chkSliderOptionsPanel OptionsPanel "options »" "TiddlyWiki options">>
@@
</part>
<part menu2 hidden>
!Search Menu
<<search>>
</part>
<part menu3 hidden>
!about
[[TiddlyWiki|http://www.tiddlywiki.com/]] version <<version>>
</part>
<part menu4 hidden>
!memo
<<list filter "[tag[memo]] [sort[-modified]]">>
</part>

タブメニューが、こんなかんじになります。 これでウインドウ幅が狭いときの使いにくさが改善できました。

2013年11月1日金曜日

Firefox25.0 がリリースされました。

デスクトップ版Firefoxのダウンロード
http://www.mozilla.jp/firefox/download/
デスクトップ版Firefoxのリリースノート
http://www.mozilla.jp/firefox/25.0/releasenotes/

今回のデスクトップ版Firefoxの更新では

  • 新機能

    • Web Audioがサポートされました。
    • ページ内検索バーがタブ間で共有されないようになりました。

  • 開発の更新と機能の追加。

    • ECMAScript 6 の関数が多く実装されました。
    • OSのバージョンを検出するためのメディアクエリをサポートしました。Windowsのみの実装です。

その他の内容の詳細は、デスクトップ版Firefoxのリリースノートを参照下さい。

開発ツールの更新と追加された機能

  • デバッガ

    ライブラリをブラックボックス化できるようになりました。ライブラリソースをブラックボックス化するには、目玉マークのアイコンをクリックします。再度クリックするとブラックボックス化を解除します。

  • ネットワークモニタ

    右クリックメニューからURLのコピーや要求の再送信ができるようになりました。

    再送信する前にHTTPメソッド、URL、要求ヘッダ、要求ボディを編集することも可能です。

  • インスペクタ

    CSSプロパティや値のオートコンプリート機能が追加されました。

  • プロファイラ

    プロファイルデータのインポートや保存ができるようになりました。

2013年9月22日日曜日

WSMLアンテナ 2つのループを使う場合

前回は WSMLアンテナ を1つのコイル(ループ)として考察しました。

それでは、2つのループの場合はどうでしょうか。同じインダクタンスを持つ2つのループを並列接続したとき、その合成インダクタンスは(相互インダクタンスの影響が無ければ) 1/2 になります。 ループの並列接続によってインダクタンスを低減できれば、 S/L 比は大きく向上し誘起電流の増加が期待できます。

2つのループを並列接続したときの実際の合成インダクタンスは、ループ「配置」や「接続方法」によって、どのように変化するのでしょうか。今回は、この2つのループの合成インダクタンスを実験で確めてみました。



実験に使用するループについて

今回は、前回の実験(3月)の反省を踏まえて、同じサイズのループを使用しました。
(前回の実験では大きさの違うループを使ったので、効果がわかりにくい結果でした。)

  • ループの大きさ:直径 0.58m
  • ループの材料:アルミ・フラットバー(長さ1820mm、幅20mm、厚さ2mm)

今回使用したループの大きさは、前回使用したものより若干小さくなっています。これは材料の入手事情によるものです。

前回使用した直径 0.64m ループと同じものを追加製作するため、アルミ・フラットバー(長さ2000mm、幅20mm、厚さ2mm)を近くのホームセンターへ材料の買出しに出かけましたが、あいにく、(幅20mm、厚さ2mm)アルミ・フラットバーの店頭在庫品は、長さ 1820mm のみでした。

他に(幅20mm、厚さ3mm)アルミ・フラットバーなら、長さ 4000mm の在庫があったのですが、板厚 3mm で直径 1m 以下のループを製作するとなると、硬くて曲げ作業が困難に思えました。悩んだあげく(長さ1820mm、幅20mm、厚さ2mm)を購入しました。前回の直径 0.64m ループは無駄にできないので、再加工して直径 0.58m に寸法を修正して使用しています。

ところで、この 1820mm は中途半端な長さに思えますが、ちょうど 6尺=1間「けん」の長さです。材木などの建築資材と同ようにアルミ材も尺モジュールに合わせたものがあることを知りました。


実験の様子です。ループ間隔の位置合わせが容易にできるように、作業机の上にループをクランプで固定しました。 インダクタンスの測定は APB-1 と自作リターン・ロス・ブリッジを使っています。

下記のループの組み合わせで実験を進めていきます。

  • シングル・ループ
  • 平行配置
    • 「平行配置ー平行接続」
    • 「平行配置ークロス接続」
  • 8の字配置
    • 「8の字配置ー平行接続」
    • 「8の字配置ークロス接続」


シングル・ループ

はじめに、計算の基準となる2つのループ「L1」「L2」(直径0.58m)を測定しました。

下図中の黒い丸印は巻き始め位置を表しています。(シングル・ループの場合は、巻き始めの位置に意味はありません。)


測定結果

2つのループ(L1, L2)のインダクタンスを測定しました。
測定周波数: 0.3MHz, 10MHz(9.9), 20MHz(19.8), 30MHz(29.7)

下の表は(L1, L2)のインダクタンス測定値です。

測定したインダクタンス値のグラフです

L2 を測定したときの、 APB-1 のインピーダンス・アナライザ・モードのスクリーン・ショットです。

  • 赤色のグラフはインダクタンス、スケールは左側です。
  • 青色のグラフはインピーダンス、スケールは右側です。
  • グラフ右上のリードアウトは、上段が測定周波数とインダクタンス、下段が測定周波数とインピーダンスです。
  • リードアウトの数値はグラフに交差するカーソルの位置(矢印部分)の値を表しています。
  • リードアウトの文字色は、グラフ色と同一ではありません。

L1 のスクリーン・ショットは、L2 で上書きしてしまったので残っていませんが、L2 とほぼ同じでした。


測定結果から

同じサイズ(直径0.58m)で製作した2つのループ(L1、L2)のインダクタンスは、ほぼ同じ値でした。
このループを使用して実験を進めていきます。



「平行配置ー平行接続」

「平行配置ー平行接続」とは、平行に配置した2つのループの、巻き始め側と巻き始め側、巻き終り側と巻き終り側を接続した状態です。
下図中の黒い丸印は巻き始め位置を表しています。


測定結果

ループ間隔と周波数を変えてインダクタンスを測定しました。
ループ間隔: 0.05m, 0.1m, 0.2m, 0.3m, 0.4m, 0.5m, 0.6m
測定周波数: 0.3MHz, 10MHz(9.9), 20MHz(19.8), 30MHz(29.7)

下記の表上段はインダクタンスの測定値( Lt )、表下段は相互インダクタンス( M )です。
相互インダクタンスは計算値です。合成インダクタンスの測定値から下記の式を使って計算しました。

コイル記号の黒い丸印は巻き始め位置を表しています。

左のグラフは測定したインダクタンス( Lt )、右のグラフは相互インダクタンス( M )です。

上記の測定後に、ループ間隔を変えてパーシスタンス表示で記録しました。


測定結果からわかること

「平行配置ー平行接続」は、

  • 2つのループを貫く磁束が同一方向になるため、ループが和動的に結合している。
  • ループ間の結合が大きく、相互インダクタンスが大きい。
  • 2つのループの間隔 0.3m を中心にインダクタンスの変化を見ると、さらに間隔が近づく方向ではインダクタンスが上昇し、また離れる方向でもインダクタンスが上昇する。
  • ループ間隔を変えたときのインダクタンスへの変化は、15MHz 以下では変化が少なく、15MHz 以上では変化が少し大きい。
  • ループの間隔や周波数によってバラツキがあるが、この組み合わせの合成インダクタンスの値はシングル・ループのインダクタンスに対して、およそ 0.6倍 ~ 0.8倍 の大きさに減少する。

磁界の変化によって2つのコイルに誘起する電流の和 It は、L1 に流れる電流 I1 と、L2 に流れる電流 I2 の和ですから、It = I1 + I2と表すことができます。したがって「平行配置ー平行接続」は、誘起電流が増加する組み合わせであるといえます。



「平行配置ークロス接続」

「平行配置ークロス接続」とは、平行に配置した2つのループの巻き始め側と巻き終り側を、互いに交差するように接続した状態です。

下図中の黒い丸印は巻き始め位置を表しています。


測定結果

ループ間隔と周波数を変えてインダクタンスを測定しました。
ループ間隔: 0.05m, 0.1m, 0.2m, 0.3m, 0.4m, 0.5m, 0.6m
測定周波数: 0.3MHz, 10MHz(9.9), 20MHz(19.8), 30MHz(29.7)

下記の表上段はインダクタンスの測定結果( Lt )、表下段は相互インダクタンス( M )です。
相互インダクタンスは計算値です。合成インダクタンスの測定値から下記の式を使って計算しました。

コイル記号の黒い丸印は巻き始め位置を表しています。

左のグラフは測定したインダクタンス( Lt )、右のグラフは計算した相互インダクタンス( M )です。

上記の測定後にループ間隔を変えながら、パーシスタンス表示で記録しました。
見やすくするために縦軸の L と Imag のスケールを拡大しています。


測定結果からわかること

「平行配置ークロス接続」は、

  • 2つのループの磁束が向かい合う方向になり、ループが差動的に結合している。そのため、磁束を打ち消し合う関係になる。
  • ループ間隔の変化によるインダクタンスの変化が大きく、相互インダクタンスの変化も大きい。
  • ループ間隔を狭くするとインダクタンスが減少し、相互インダクタンスも減少する。
  • ループの間隔や周波数によってバラツキがあるが、この組み合わせの合成インダクタンスの値はシングル・ループのインダクタンスに対して、およそ 0.4倍~ 0.8倍 の大きさに減少する。

この2つのループは、次のような関係になっていると考えられます。

  • 向かい合うループの磁束が打ち消しあう
  • 逆起電力により電流が減少する
  • 磁束の大きさが減少する
  • インダクタンスが減少する
このように合成インダクタンスは大きく減少しますが、ループの誘起電流も同じように減少してしまいます。

磁界の変化によって2つのコイルに誘起する電流の和 It は、L1 に流れる電流 I1 と、L2 に流れる電流 I2 の和ですから、 It = I1 - I2 と表すことができます。したがって「平行配置ークロス接続」は、誘起電流が減少する組み合わせであるといえます。 インダクタンスが低下して S/L が向上しても、誘起電流が減少するのは良くありません。



「8の字配置」

「8の字配置」とは、上下にループを配置した状態です。2つのループは同一平面上にあり、ループ(水色)は、ループ(灰色)を同一平面で 180 度回転させた関係になります。

「8の字配置ー平行接続」は、
8の字に配置した2つのループを、巻き始め側と巻き終り側を、互いに接続した状態です。(下図左側)

「8の字配置ークロス接続」は、
8の字に配置した2つのループを、巻き始め側と巻き始め側、巻き終り側と巻き終り側を、互いに接続した状態です。(下図右側)
これは原典の 「パラレル・クロスド・ループ」 と同じ接続状態です。

下図中の黒い丸印は巻き始め位置を表しています。


測定結果

周波数を変えてインダクタンスを測定しました。
測定周波数: 0.3MHz, 10MHz(9.9), 20MHz(19.8), 30MHz(29.7)

下記の表上段はインダクタンスの測定結果( Lt )、表下段は相互インダクタンス( M )です。
相互インダクタンスは計算値です。合成インダクタンスの測定値から計算しました。

左のグラフは測定したインダクタンス( Lt )、右のグラフは計算した相互インダクタンス( M )です。

「8の字配置ー平行接続」

「8の字配置ークロス接続」


測定結果からわかること

「8の字配置ー平行接続」と「8の字配置ークロス接続」は、

  • 同一平面上にループが配置されているので、互いの磁束の影響が少なく、相互インダクタンスが小さい。
  • 接続方法が異なるので相互インダクタンスの極性に違いはあるが、インダクタンス特性はどちらも良く似ている。
  • この組み合わせの合成インダクタンスの値は、シングル・ループのインダクタンスに対して、およそ 0.5倍 ~ 0.6倍 の大きさに減少する。
  • 他の組み合わせと比較すると、周波数によるインダクタンスの変化は起伏が小さく 「かなり平坦」 である。

磁界の変化によって「8の字配置」の2のコイルに誘起する電流の和 It は、次のように分類できます。

  • 「8の字配置ー平行接続」は「平行配置ークロス接続」と比較すると、電気的に同じ回路になることがわかります。合成される誘起電流 It は、L1 に流れる電流 I1 と、L2 に流れる電流 -I2 の和ですから、It = I1 - I2と表すことができます。
    したがって「8の字配置ー平行接続」は、誘起電流が減少する組み合わせであるといえます。
  • 「8の字配置ークロス接続」は「平行配置ー平行接続」と比較すると、電気的に同じ回路になることがわかります。合成される誘起電流 It は、L1 に流れる電流 I1 と、L2 に流れる電流 I2 の和ですから、It = I1 + I2と表すことができます。
    したがって、「8の字配置ークロス接続」は、誘起電流が増加する組み合わせであるといえます。



インダクタンス測定値から電流比を計算する。

ループ面積とインダクタンス測定値から、ループのそれぞれの組み合わせ毎の電流比を計算します。 この計算には、10MHz(9.9MHz)のインダクタンス値を使用しました。


直径0.58m ループ単体と、2倍の面積を持ったループの組み合わせとの比較。

下表は、直径0.58m ループ単体の誘起電流の大きさに対して、直径0.58m ループを2つ組み合わせたときの電流比の計算結果です。
表の内容は上から順に

  • 「平行配置ー平行接続」の電流比。
  • 「平行配置ークロス接続」の電流比。
  • 「8の字配置ー平行接続」と「8の字配置ークロス接続」の電流比。
となっています。

上の表からは、「8の字配置ークロス接続」の電流比は 2.9倍、「平行配置ー平行接続」の電流比は 2.5 ~ 2.6倍 となっており、面積が 2倍のときの電流比は 2.5倍以上あることがわかります。
そして、この2つはどちらも誘起電流が増加する組み合わせなので、受信レベルの向上が期待できます。

もう一方の組み合わせ「8の字配置ー平行接続」の電流比は 2.9倍、そして「平行配置ークロス接続」の電流比は 2.6 ~ 3.7倍 と電流比が大きな値になっていますが、どちらも誘起電流が減少する組み合わせなので、受信レベルの向上は期待できそうにありません。


直径1m ループ単体と、0.67倍の面積を持ったループの組み合わせとの比較

下表は、直径1m ループ単体の誘起電流の大きさに対して、直径0.58m ループを2つ組み合わせたときの電流比を計算したものです。
上の表から順に

  • 「平行配置ー平行接続」の電流比。
  • 「平行配置ークロス接続」の電流比。
  • 「8の字配置ー平行接続」と「8の字配置ークロス接続」の電流比。
です。

誘起電流が増加する組み合わせの「8の字配置ークロス接続」の電流比は 1.4倍、「平行配置ー平行接続」の電流比は 1.2 ~ 1.3倍 です。

この2つの組み合わせは、直径1m ループの面積に対して僅か 0.67倍の面積ですが、直径1m ループと同等以上の電流比になることがわかります。そして、この2つはどちらも誘起電流が増加する組み合わせなので、直径1m ループと同等程度の受信レベルが期待できます。

誘起電流が減少する組み合わせの「8の字配置ー平行接続」の電流比は 1.4倍、そして「平行配置ークロス接続」の電流比は 1.2 ~ 1.8倍 と電流比が大きな値になっていますが、どちらも誘起電流が減少する組み合わせなので、受信レベルの向上は期待できそうにありません。



今回のまとめ

WSMLループ・アンテナ は、ループの誘起電流を増やす工夫がアンテナ感度の向上に繋がるという考えから、 このループ・アンテナをコイルの側面から考察してきました。

前回の考察を簡単に纏めると、

  • 誘起電流とS/L比
    • S/L比を大きくすると、ループの誘起電流が増加する。
    • S/L比が大きいループとは、「面積」が大きくて「インダクタンス」が小さいループである。
  • インダクタンスを低減する工夫
    • インダクタンスの低減は、S/L比を向上させ誘起電流を増やす。
    • インダクタンスの低減には、線径の太い導体あるいは表面積が大きい平板状の導体を使うと効果がある。
    • ループの巻き数は1ターンが良い。(インダクタンスは巻き数の2乗に比例して大きくなる。)
    • ループの面積を増やすよりも、インダクタンスを低減する工夫のほうが効率が良い。
  • 表皮抵抗
    • 導体の材料に銅やアルミニウムを使った場合の表皮抵抗は、表皮抵抗 RS よりもループのインピーダンス XL のほうがかなり大きいので
      XL >> RS となり、表皮抵抗がループ電流に与える影響は比較的少ない。
ここまでが前回の考察です。

そして今回の実験でわかったことは、

  • ループの並列接続
    • 並列接続したループは、インダクタンスの低減効果が大きい。
    • ループを並列接続したときのインダクタンスは、相互インダクタンスの影響を受ける。
    • その要因は、ループの配置や接続方法とループ間の結合状態(和動的・差動的)で磁束や誘起電流の方向が決まり、相互インダクタンスに影響を与える。
    • ループを並列接続したときの誘起電流の大きさは、ループの配置や接続方法の影響を受ける。
    • ループの「平行配置」は、接続方法によってループの結合状態が大きく変わる。
    • ループの「8の字配置」は「平行配置」よりもインダクタンスが小さく、電流比が大きい。

    • 2つのループが和動的に結合して誘起電流が増加するのは、「平行配置ー平行接続」と「8の字配置ークロス接続」の組み合わせ。
    • 2つのループが差動的に結合して誘起電流が減少するのは、「平行配置ークロス接続」と「8の字配置ー平行接続」の組み合わせ。

  • 2つのループと合成する誘起電流の方向
    • 2つのループを組み合わせたときの誘起電流の大きさを決める要因は、ループの面積とインダクタンス値( S/L比 )だけではない。
    • 2つのループを組み合わせたときの誘起電流の大きさは、 合成する 「誘起電流の方向」 で大きく変わる。
    • ループ間の結合状態(和動的・差動的)で誘起電流の方向が決まる。
ということです。

その結果 「平行配置ー平行接続」 は、原典の 「パラレル・クロスド・ループ」 の組み合わせである 「8の字配置ークロス接続」 と同じように、誘起電流が増える組み合わせであることがわかりました。

並列接続したループの効果はこのようになります。
シングル・ループの面積を 2倍 に増やしても、電流比は 1.3倍 しか増えませんが、2つのシングル・ループを並列接続して面積を 2倍 にすると、電流比は 2.5倍 以上得られる。
(「8の字配置ークロス接続」なら 2.9倍、「平行配置ー平行接続」なら 2.5 ~ 2.6倍。)

2つのシングル・ループを並列接続した面積が、直径1m ループの面積の 0.67倍 しかなくても、直径1m ループと同等以上の電流比が得られる。
(「8の字配置ークロス接続」なら電流比は 1.4倍、「平行配置ー平行接続」なら電流比は 1.2 ~ 1.3倍。)


次回は、これまで考察したことを、実際の受信レベルを比較して確めてみようと思います。

続きはこちら: WSMLアンテナ:ループの受信信号レベルを比較する

2013年9月20日金曜日

Firefox24.0 がリリースされました。

デスクトップ版Firefoxのダウンロード
http://www.mozilla.jp/firefox/download/
デスクトップ版Firefoxのリリースノート
http://www.mozilla.jp/firefox/24.0/releasenotes/

今回の更新では

  • 新機能

    • Mac OS X 10.7 以降で採用された新しいスクロールバーがサポートされました。
    • 右側のタブを閉じる機能が実装されました。
    • ソーシャル:チャットウィンドウを切りはなして、移動できるようになりました。

  • 開発ツールの更新と機能の追加。

    • 画像のタイリングとスケーリングに関してSVGの描画性能を大幅に向上。
    • Webコンソールが改善されて、エラーコンソールが置き換えられました。

その他の内容の詳細は、デスクトップ版Firefoxのリリースノートを参照下さい。

開発ツールの更新と追加された機能

  • Webコンソールのログ

    Webコンソールのログはページのリロード時に消去されていましたが、ログを消去せずに残すことができるようになりました。
    方法は、開発ツールのオプションパネルを開き、Webコンソール項目の「ログ出力を残す」のチェックボックスで設定できます。

  • ログの消去ボタン

    Webコンソールの内容を消去するボタンがロギングボタンの隣に移動され、ボタンの機能がわかりやすくなりました。 (以前のこのボタンの位置はフィルタ出力ボックスの右横でした。ボタンのツールチップには「Webコンソールの内容を消去します」と表示がありましたが、フィルタ出力ボックスのテキストの消去なのか、ログの消去なのか分かりにくい状態でした。)

  • JavaScriptを一時的に無効にする

    方法は、開発ツールのオプションパネルを開き、詳細な設定項目の「JavaScriptを無効」のチェックボックスで設定できます。無効状態は現在のセッションのみ有効で、タブまたは開発ツールを閉じると有効状態に復帰します。開発ツールを閉じてからページ再読み込みでも復帰できます。

  • ネットワークモニタ

    リクエストの種類(HTML,CSS,JS,XHR,フォント,画像,メディア,Flash)でフィルタリングできるようになりました。

  • プロファイラの制御

    Webアプリのコードからプロファイラを制御できるようになりました。 新しいプロファイラはconsole.profile()で開始されます。 終了するときはconsole.profileEnd()を使用します。

2013年8月9日金曜日

TiddlyFoxの最新版1.0alpha17がmozilla ADD-ONSに

TiddlyFoxの最新版が Mozilla の事前審査を無事に通過したようです。

インストールはmozilla ADD-ONSから

TiddlyFox extension for Firefox 1.0alpha17
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/tiddlyfox/

今回、事前審査を通過したことによって、最新版への自動更新が可能になりました。

ただし、何らかの理由でFirefoxの古いバージョンを使用しているユーザーは注意が必要です。Firefox20より前のバージョンのユーザーは、この最新版に更新すると設定の保存ができなくなってしまう。つまり、tiddlerの保存の都度に確認画面が表示されるそうです。

対応策としては、更新せずに以前の「TiddlyFox extension for Firefox 1.0alpha16」を使い続けるか、Firefoxを最新版に更新するかのどちらかでしょう。

Google groups のJeremyさんの投稿 に、今回の更新について書かれていました。一部引用

いまのところ最新版のTiddlyFoxは GitHub からのみ入手可能で、addons.mozilla.org (AMO)に置いてあるのはとても古いです。 ユーザーにとって良くないことは、古いバージョンは簡単にインストールできるのに、それを最新版に更新するのにはものすごく手間がかかること。

TiddlyFoxの最新版の承認をAMOに拒否されていたのは、旧バージョンの Firefox でユーザーの設定を保存するために非推奨のメソッドを使用ていたのが理由。そこで、この機能を削除したものを最新版としてリリースしました。

この最新版をAMOに承認してもらえれば、TiddlyFoxユーザーのアドオンの自動更新ができるようになります。問題は最新版に更新するとFirefox20より前のバージョンでは設定の保存ができなくなること。

TiddlyFoxの自動更新ができるようになれば、FirefoxのTiddlyWikiユーザーが利用しやすくなりますね。Jeremyさんありがとうございます。:)



TiddlyFox extension for Firefox の バージョン履歴のWebページには。 (prior to version 21)と書かれているのでFirefox21より前のバージョンが対象のようです。