最近のポータブル・オーディオは小型で軽く、とても便利で使い易くなりました。電源も乾電池からリチウムイオン電池などの充電池を本体に内蔵するタイプに変わり、内蔵バッテリーの専用充電器なども必要とせず USB で充電するものが多くなりました。
そんな訳で PC を使っていない時に電池切れになってしまうと、充電のためだけに PC の電源を入れるような事になってしまいます。これでは電池の充電のために無駄に電気を使っているような感じがして、いつも「もったいないなあ」と思いながら充電していました。
そこで
使わなくなったUSB1.1ハブを改造してiPod用充電器を作ってみました。
今回の改造に使った USB ハブは ELECOM UH-G4SCR。これは、子供の頃に出会った「もったいないお化け」のお告げによって、捨てられずに JUNK 箱に入れておいた物の再利用です。
さっそく分解して基板を見ると USB コントローラ TUSB2046B と USB パワースイッチ AIC1527-0 が実装されていました。AIC1527-0 のデータシートを見ると、CTL 端子によって各ポート出力をオン・オフしていることがわかりました。
USB ダウンストリームポートに 5 Vを出すには、この CTL 入力を low レベルにすると出力がオンになるようです。このパワースイッチをそのまま使えば、USB ポートの出力保護機能を使えると思います。
次に、iPod の充電方法について調べるといくつかの方法があることが分かりました。今回はメーカー製の Dock に「使われているらしい」方法を試してみる事にしました。
その方法では、USB のD+
に 2.0 V、D-
に 2.7 Vを加えることで iPod が充電モードになるようです。
改造箇所
改造部分の回路を以下に示します。
この改造ではJACK0
の空きパターンが USB ダウンストリームポート 1 と並列につながっているので、これを利用して配線しました。
表パターン面はD+
,D-
のプルアップ側の配線と、パワースイッチ入力CTLA ~ CTLD
の GND への配線を行います。この配線では 0.26 UEW を使用しました。
裏パターン面はD+
,D-
のプルダウン側の配線とパターンカット、「USB コントローラ」と「パワースイッチ」間のCTLA ~ CTLD
のパターンカットを行います。
USB ハブのアップストリームポートのコネクタは取り外しました。
アップストリームポートのD+
,D-
を短絡しているのはハブの電源ランプを点灯させるためです。改造当初はこの部分の短絡によって、ダウンストリームポートに 5 Vが出力されるのを期待したのですが、結果はダメでした。
右側の「ダウンストリームポート 1」が、iPod充電用の出力です。
実際に iPod を接続すると、接続後 1 分くらいで充電モードに入ります。
ご注意
iPod に自作の充電器を接続したことによって iPod の故障や火災等の問題が起こるかもしれません。試される場合は十分に注意してください。
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